HIVについて
や粘膜の接触で感染するので、性行為以外では輸血、針刺し、出産時などでも感染します。HIVが感染すると、白血球数が減少していき、8年くらいで免疫機能が障害されます。この状態をAIDS(後天性免疫不全症候群)と言います。健康な人であればかからないような感染症にかかりやすくなり、命に関わることになります。今は抗HIV薬によりAIDSの発症を長期に抑えることが可能になり、命を奪われる疾患ではなくなっています。
症状について
感染してから症状が出るまでの期間
初期感染は、HIV感染から2〜6週間その後潜伏期間、無症侯期5〜10年程度。短期間でAIDSを発症する場合もあります。
感染期(HIV感染から2〜6週間)
HIV感染者の50%〜90%に症状が出ます。風邪やインフルエンザと似た症状で、発熱、リンパ節が腫れる、咽頭炎、皮疹(ひしん)、筋肉痛、頭痛、下痢等の症状があらわれます。数週間程で症状が消えてしまい5〜10年程の無症候期に入ります。症状が軽度の為、風邪やインフルエンザと自己判断してしまい、気がつかないことも多いです。
無症候期(5〜10年程)
ときに短期間でAIDSを発症する場合もあります。免疫力は徐々に弱くなっていきますが、特に症状が出ない無症状の期間があります。AIDSを発症すると、さまざまな病気(日和見感染症)が併発します。代表的な症状として急激な体重の減少、著しい寝汗、下痢等が続き、適切な治療を行わなければ数年で死にいたる事があります。
感染率
感染力は弱いが、HIV以外の性感染症(STD)に感染していて粘膜や皮膚に炎症や傷があると、HIVのリスクが高くなります。日本では約3万人の感染者がおり、毎年1500人程度が新しく感染しています。
感染が多いグループとして、ゲイ、バイセクシャルなどの男性同士で性行為を行うグループ、薬物使用者(注射器での感染)があげられます。
予防・治療
HIVの検査は採血です。2段階で行われます。一次検査を行い、二次検査で確定します。一般的に感染してからある程度の期間がたたないと陽性になりません。性交渉が定期的にある人は一度はHIV検査を推奨しています。
ゲイ、バイセクシャルの人と性行為がある人、風俗従事者や金銭授受を伴う性行為がある人は1年に一度、HIV検査をしましょう。他の性感染症が見つかったとき(特に梅毒)や、妊娠を考えるときは、都度HIV検査をしましょう。
予防について
コンドームの着用により感染のリスク軽減が可能です。
治療について
HIV感染症の治療は3〜4種類の抗HIV薬を組み合わせて内服する多剤併用療法が基本です。近年では、2〜3種類の成分が1錠の中に含まれた合剤が多数でており、1日1回1錠内服での治療も可能となっています。
また、最近の抗HIV薬は以前のものと比べて治療効果が高いため、ある一定の条件を満たす患者さんでは、2種類での治療でも治療効果は3種類の薬と比べてひけをとらないとされています。
さらに、ウイルスがすでに十分抑制されていることが条件ですが、1〜2か月に1回の筋肉注射の薬も登場しております。抗HIV薬を中途半端に中止してしまうと、薬が効かなくなってしまいます。
治療を行う際には、医師の説明をよく聞き、積極的に治療方針に参加することが必要です。